公開日:

最終更新日:

中国進出で知っておきたい予備知識!言語も対策しよう

中国に進出することにはメリットだけでなく、リスクがともないます。中国進出を考えているなら周到な準備が大切です。

この記事では中国進出のメリットとリスクについて解説します。メリットとリスクの両方を理解したうえで、中国進出に備えてみてください。

中国に進出するメリットは?

中国に進出している日本企業は、2020年時点で約1万3,600社とされています。言い換えると、これだけ多くの日本企業が中国進出にメリットがあると判断しているということです。

では、具体的にはどんなメリットがあるのかみていきましょう。

マーケットが大きい

中国は14億人を超える世界最大の人口を抱えている国です。人口が多いということは、それだけマーケットも大きいということを意味しています。

また、2010年にはGDPで日本を抜き世界2位になるなど経済も著しく成長、2030年にはGDPで米国を抜いて世界1位の経済大国になるとも予想されているほどです。

一昔前まで中国は「世界の工場」と呼ばれていていましたが、今では「世界最大のマーケット」と呼ばれるようにもなり、世界中が注目する市場となっています。

国としての経済成長にともない国民の年収も増加しており、年収が1,000万円を超える世帯が中国国内で2億人を超えているという報告もあります。

中流世帯が増えているということは、ビジネスターゲットがより増えているということなので、さまざまな分野で需要が見込めるということです。

労働人口が多い

中国には16歳以上の労働力人口が8億以上もいると推計されています。労働人口が多いということは、それだけ優秀な労働力を確保できる可能性が高いということです。

気になる人件費ですが、中国は2000年代から急速に人件費が上昇してきているため、生産コストを削減するために中国に進出するというメリットは薄れてきています。

実際に、進出の目的が安い人件費による生産コストの削減だった企業の多くは、東南アジアに生産拠点を移転させています。

中国の人件費は、東南アジアよりも高くありつつも、日本よりは安い傾向があるのが現状なので、より人件費の安い国を求めているのであれば、中国以外も選択肢に入れるべきかもしれません。

優遇政策が豊富

中国政府が定めている経済特区や開発区では、「毎年2,000万元の事業支援金給付」や「企業所得税の3年間免除」といった優遇政策が実施されています。

経済特区や開発区は外国企業を積極的に誘致しているため、日本の企業も進出しやすい環境が整っています。

ただし、外国企業のみで100%出資する「独資企業」という形で中国に進出すると、優遇政策の恩恵を受けることができない可能性があるということは覚えておきましょう。

中国企業と外国企業が共同で経営を行う「合弁企業」や「合作企業」にすると、優遇を受けられるとともに、出資リスクを抑えられる可能性があります。

中国ならではのリスクとは?

中国に進出することはリスクもあります。リスクについても知っておき、対策を立てておきましょう。

労働環境や文化の違い

中国と日本では労働環境や文化が異なるため、そのことがトラブルの原因となることがあります。

日本ならではの働き方や将来のキャリアに対する考え方が現地の従業員とマッチしなければ、早期離職につながるかもしれません。また、言語の違いによって従業員との意志疎通が難しい場合もあるでしょう。

さらに、中国では安全性やセキュリティに対する意識なども異なります。日本では当たり前のことが中国ではそうはいかず、大きなトラブルとなることもあります。

経済成長への不安

中国のGDP成長率は先進国と比べるといまでも高い水準を保ってはいますが、2007年頃から緩やかに経済成長が減速してきているというのも事実です。

加えて、2018年から始まった米中貿易戦争、そして2019年末から流行し始めた新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、中国経済は大きな打撃を受けています。

2020年1~3月の四半期ベースのGDPは、1992年に公表を始めてから初のマイナス成長となりました。ただし、4月からは持ち直して、最終的には2020年全体で2.3%の成長という結果になっています。

2020年のGDP成長率は、中国経済の強さを改めて感じさせる数字となっていますが、米中貿易戦争や新型コロナウイルスの影響は依然として残っています。

そのため、中国経済の不確実さを避けて、事業を東南アジアに移管する企業も増えてきています。

外資に対する規制が多い

中国では、業種によっては外資の参入や資本の割合に制限が設けられています。

外資の参入が認められていない分野には、マスメディア・協同組合・民間警備保障会社・小規模鉱業などです。外資が制限されている分野としては、雇用斡旋・広告業・天然資源の探査、開発などがあります。

また、中国進出には「撤退リスク」があるということも想定しておかなければなりません。撤退リスクとは、中国から事業を撤退させようとしたときに、裁判所が許可をしない可能性があることです。

中国では、撤退するにあたって事業の清算を行うとなったときに、裁判所の許可が必要です。そして、規模が大きな事業であればあるほど、裁判所は清算の許可を出したがらない傾向があります。

そのため、撤退するにあたり非常に低い価格で地元の企業に事業を譲渡せざるをえなくなるということが発生するかもしれません。

中国進出は事前の準備が大事!

事前に万全な準備をしておけば、中国進出ならではのリスクを回避できる可能性があります。進出の準備に役立つ情報を紹介しますので、確認してみましょう。

プランに合ったサポート選び

中国進出を考えている企業がサポート先を選ぶ前にするべきなのが、進出する目的を明確にすることです。

市場の開拓・生産コストの削減・商品や部品の調達拠点の確保・新規事業の立ち上げなど、企業によって進出する目的は違うので、まずは目的をはっきりさせましょう。

そして、事業計画の中の中国進出がどのような恩恵をもたらすのかも明確に思い描けるようになっているべきです。

また、いま中国進出しなければならないのはなぜか、国内の投資では不十分なのか、人材や資金は十分にあるかなども改めて確認しておくと良いでしょう。

中国進出の目的や事業計画を明確にしておくと、会社の計画に合ったサポートをしてくれる支援サービスやコンサルティング先を選ぶことが容易になります。

サポート先としては、日本の海外進出支援機構と中国の業界協会のどちらかを選ぶ必要があります。

中国に拠点を持っている日本の海外進出支援機構を選べば、中国進出のために必要な情報収集ができるだけでなく、現地パートナーも紹介してもらえるかもしれません。

中国の業界協会をサポート先にすると、業界協会経由で相性の良いパートナー企業を探すことができます。

現地語への対応

海外進出の際、現地語での対応は必須といっても過言ではありません。

商談や現地の従業員とコミュニケーションを行う際、意志の疎通が十分でないと先述したようなトラブルが起こりやすくなります。現地とのやり取りでは、通訳サービスや翻訳アプリを利用すると良いでしょう。

また、商品やサービス、企業サイトなどの説明は、日本語をそのまま中国語に直すだけでは違和感が残り、現地の人々にとって魅力的に映らない可能性があります。より自然な翻訳をするために、翻訳サービスの利用を検討しましょう。

まとめ

中国はマーケットが大きく、労働人口が多いうえに優遇政策が豊富といったさまざまな魅力があります。そのため、中国進出はうまくいけば大きなメリットが得られるでしょう。

とはいえ、中国ならではのリスクがあるのも事実です。労働環境や文化の違いから損失を抱えることもあるかもしれません。また、中国経済の成長が緩やかになってきていることから、進出したものの思ったような利益が得られないということも起こり得ます。

メリットとリスクの両方を考慮した上で中国進出を決めた場合は、十分な準備をしましょう。リスクを最小限に抑えることは、ビジネスを成功させるために非常に重要です。進出サポート先や通訳・翻訳サービスは慎重に選びましょう。

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)