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全国62店舗で活用中!阪神調剤グループが進めるクラウド通訳導入、成功のカギとは?

阪神調剤 カウンター

テレビ通訳の導入をしよう!と決めた後、利用するサービスの検討や、導入の進め方をどうすれば良いのか、考えるべきことは多いです。

I&H株式会社(阪神調剤グループ)では、一部の店舗で行っていたクラウド通訳の利用を、全国62店舗に拡大することを決めました。

なぜクラウド通訳を選んだのか、本格導入の決め手となったのはどんなことだったのか、そして気になるクラウド通訳活用を成功させるためのポイントを、事例を基に紹介していきます。

阪神調剤グループでクラウド通訳導入を決めたのはなぜ?

阪神調剤グループで最初に導入を決めたのは、愛知県豊橋市にあるコトブキ調剤薬局豊橋店でした。

この地域では、自動車関連産業の工場などで働く外国人が多く暮らしており、来局患者の1割を外国人が占めます。日本語や英語が得意ではないお客様も多く、「片言の会話で正確な意思疎通を図るのが難しい」と、外国人への接客にスタッフが苦労していました。

お客様が持参する自動翻訳アプリ等を利用して意思疎通を図ることもありましたが、アプリを介した翻訳は正誤の判断が難しく、薬剤師が話した内容が正しく伝わっているのか、不安があったそうです。 また、お客様が話されたことについても、外国語から日本語に翻訳された文章が不自然で、会話の流れから内容を推測してなんとか意思疎通する、という状態でした。

そこで、こうした課題を解決しようと導入を決めたのが、クラウド通訳でした。利用したい時にアプリから通訳を呼び出して、手軽に正確な意思疎通ができるようになること、そして安価な料金体系で小規模に導入を始められることが決め手になりました。

阪神調剤 店舗

クラウド通訳を導入して分かった「ここが良い!」

阪神調剤グループでは、コトブキ調剤薬局豊橋店を含めた2店舗での試験導入を行いました。お客様の症状や服用している薬を確認したり、処方された薬の飲み方や使い方を説明する服薬指導に主に利用しています。

試験導入の結果、外国人のお客様への接客に対してスタッフの安心感が向上し、お客様とのコミュニケーション増加という効果も見られたそうです。

特にメリットを感じたのは、お客様への聞き取りを行う場面。「薬の効き目や副作用の有無などの情報を患者が話してくれるようになった」と薬剤師は話します。言葉が通じる安心感から、お客様も不安な点や疑問を話してくれやすくなったそうです。

クラウド通訳の利用回数や接客時のリスク低減、そしてスタッフの負担軽減や安心感の向上といった効果が確かなものとなったことから、同グループ内での本格導入を開始しました。現在では、全国62の店舗で、クラウド通訳の利用が始まっています。

どんな会話がされているの?クラウド通訳の基本的な使い方と実際の会話を紹介

■クラウド通訳の基本的な使い方

クラウド通訳は、スマホやタブレットから手軽に使える通訳サービスです。

事前にアプリをインストールしておき、使いたいときにアプリを立ち上げます。そこで通訳してほしい言語を選ぶと、在宅で待機する通訳者に5秒ほどで繋がり、通訳をしてもらえるという仕組みです。

料金プランは月額2,000円から、サービス利用時間に応じて選択することができます。

■阪神調剤グループ店舗での会話事例

薬局の店頭で、クラウド通訳がどんな会話に使われているのか、サンプルをご紹介します。

スタッフ:本日は、どのような症状がありますか? 外国人患者:鼻にアレルギー症状があり、病院で薬を処方されました。
スタッフ :わかりました。こちらの薬はアレルギーを抑える薬です。1日に2回朝食後と寝る前に飲んでください。
外国人患者:わかりました。以前の薬で鼻が乾燥する副作用が出たのですが、この薬でも出る可能性がありますか?
スタッフ :以前の薬と同じタイプの薬なので、そういった症状が出る可能性がありますが、成分が違うため改善する可能性もあります。他に不明な点はありますか?
外国人患者:わかりました。ありがとうございました。

こちらの会話はポルトガル語でされた事例です。来店されたお客様が、不安な点や分からないことを気軽に聞くことができるため、薬の服用の効果を高めたり、副作用の重篤化を防ぐことにも役立っているそうです。

クラウド通訳導入成功のカギとは?

阪神調剤グループでのクラウド通訳導入が成功している理由は、大きく2つあります。
1つ目は、通訳の品質です。従来使われていた自動翻訳機では対応できない長い会話や話し言葉も適切に対応でき、お客様の細やかな症状などを把握しやすくなっています。

通訳者は7割が日本国籍、残りの3割の外国籍者も日本語検定で最も難しいN1を取得するなど、日本語能力が高く、細かいニュアンスまで汲み取ることができます。また、クラウド通訳の通訳者は、事前にレクチャーを受けて、調剤薬局での通訳業務についての理解を深めています。

こうした事前準備をすることで、調剤薬局での服薬指導やお客様からの質問に応える、という場面に適した会話を、双方にわかるように通訳をすることができているのです。

2つ目のカギは、段階的にクラウド通訳の導入を進めたことです。最初に試験導入として、ニーズとの合致やサービス品質の確認を行いました。そして次のステップとして、事前に通訳に把握しておいてもらいたい情報や専門用語を整理し、多くの店舗でスムーズに利用するための準備を行いました。これらの段階を経た上で、利用する店舗の拡大をすることで、無駄なく効率的に導入することができたのです。

また、運用コストを抑えられる料金体系も、このような展開方法を取ることができた大きな要因です。安価な料金体系により、各店舗での導入時の初期費用も安く抑えることができるため、まずはトライアルで導入をしてみて、効果を検証する、ということが手軽に実現できます。

阪神調剤グループでは、今後もニーズに合わせてさらなる展開や、利便性の向上を目指しています。

クラウド通訳

まとめ

阪神調剤グループでのクラウド通訳導入事例から、クラウド通訳導入のメリットや、導入の進め方について紹介してきました。

人間が対面で通訳をすることで、より細やかなニュアンスを伝えたり、お客様の不安を取り除き、より良いサービス提供ができるようになるのではないでしょうか。

クラウド通訳をうまく利用して、外国人対応をすることで、お客様のニーズに応え、満足度向上を目指していきましょう。

関連情報:
・「阪神調剤薬局さま」の導入事例
・「クラウド通訳」導入店舗一覧(PDF)