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訪日外国人を呼び込むために必要な情報発信の方法とは

新型コロナウイルスの感染拡大によって訪日外国人が激減し、インバウンド需要は大きく落ち込みました。徐々に入国規制緩和が進みつつありますが、これから訪日外国人を呼び込むために、適切な情報発信はできているでしょうか。

詳しい内容が記載されていても、情報を求める人の元へ届かなければ効果は見込めません。まずは訪日外国人への正しい情報提供の方法を知る必要があります。

また、提供する情報が一方的なもので構成されないよう、相手の立場で内容を絞り込むことも重要です。

ここではインバウンド対策に力を入れている方へ、訪日外国人の呼び込みにつながる情報発信の方法についてご紹介します。

訪日外国人はどこで情報源を得る?

従来は旅行者の情報源というとガイドブックが主流でしたが、近年は手軽に利用できるインターネット上のサービスや書き込みを参考にするケースが大半です。

厚くて重いガイドブックを持ち運ぶことが面倒に感じるだけではなく、旅行者の楽しみ方が多様化したことも理由でしょう。

多くの情報を広く浅く解説するガイドブックよりも、求める情報のみを詳しく調べられるインターネットが情報源として選ばれることは必然といえます。

自社サービスのホームページを外国人向けに充実させたり、多言語化させたりといった施策は、インバウンド対策において第一に考えられる施策です。

しかし、実際の訪日外国人は、公式サイト以外からもディープな情報を得ている可能性があります。

出発前に得た旅行情報源はどこか

国土交通省観光庁が2018年に発表した資料によると、訪日外国人の多くがインターネットなどで出発前に旅行情報を得ていました。

種類別にわけると、以下のとおり個人のブログを参考にした人(役に立ったと答えた人の割合)がもっとも多いという結果です。[1]

・個人のブログ…30.6%
・SNS…23.7%
・自国の親族・知人…17.6%
・口コミサイト…15.3%
・旅行会社ホームページ…14.1%
上記のとおり、自国の親族・知人以外はすべてインターネットを介して閲覧できる情報です。駅前などに設置されている「日本政府観光局の案内所」は2.4%止まりでした。

旅行ガイドブックも13.5%と健闘していますが、個人のブログの半数にも満たず、インターネットによる情報収集が主流であることが分かります。

日本滞在中にはどんな情報を得たいのか

旅行前は積極的に施設や景勝地など観光スポットに関する情報を集めますが、いざ日本へ到着すると、各スポットの住所を知るだけでは辿り着くことができません。

前述した国土交通省観光庁の調査報告では、訪日外国人が日本滞在中に求める情報(役に立った情報)の種類についても以下のとおり公表されています。[1]

・交通手段…49.6%
・飲食店…32.9%
・宿泊施設…32.4%
・観光施設…31.4%
・無料Wi-Fi…28.0%

ショッピングをする際や、観光地やホテルへ向かう際にも必要となる交通手段の情報がもっとも役立ったと評価されていました。次いで飲食店や宿泊施設、観光施設など旅行のメインに関わるものが多い中、同等の割合を示したのが無料Wi-Fiの情報です。

無料Wi-Fiは世界各地の観光地で取り入れられており、多くの旅行者が活用しています。日本の無料Wi-Fiサービスは提供スポットが少なかったり利用に複雑な手続きが必要だったりと他国に比べて利便性に欠けますが、需要は低くありません。

インバウンド対策のひとつとして、情報の提供とともに無料Wi-Fiサービスも導入すると、より効率的な情報発信が期待できるでしょう。

訪日外国人を呼び込むために情報発信を

行政の調査が示すとおり、訪日外国人を呼び込むためにはインターネットを活用した積極的な情報発信が必要不可欠です。

ただし、発信者側が提供したい・周知したいと思う情報が旅行者のニーズにマッチするものとは限りません。現時点で需要がないのであれば、まずは存在を認知してもらうことから始めましょう。

訪日外国人を呼び込むために最適な情報発信手段として、以下の5つがあげられます。

WEBメディア

WEBメディアとは、インターネットを利用して情報を発信しているメディアのことをさします。たとえば、記事広告やバナーの掲載などです。

自社スタッフに任せる方法もありますが、おすすめはターゲットとする国の出身者や滞在経験者に依頼することです。同じ外国人目線で体験談記事を書いてもらうと、リアリティのある内容で訴求力の強いコンテンツとなり、より高い効果を望めるでしょう。

バナー掲載も、サービスのイメージやターゲットとしたい国の特性に合った媒体を選ぶことが大切です。閲覧数の多い国を調べると、国や地域ごとに好まれやすいアピール方法が分かります。

自社メディア

自社メディアは、コーポレートサイトやブランドサイトなど自社運営のメディアです。デザインやコンテンツを自由に設計でき、訴求したい内容に注力しやすいメリットがあります。

たとえばアパレルなどの小売店の場合、商品ページを多言語化することによって、商品に興味を持ってもらいやすくなります。店舗紹介ページや製品へのこだわりも多言語化すると、来店やブランドイメージの向上につながるでしょう。

注意点として、多言語化するときは無料サービスの機械翻訳に頼りすぎないことがあげられます。不自然な言い回しや不適切なスラングを意図せず使用するリスクがあり、結果的にイメージダウンを招きかねません。

また、店舗情報も近隣の空港や世界的に有名な観光スポットを起点・目印にするなど「日本の地理に詳しくない外国人が理解できるかどうか」を念頭において作成しましょう。

口コミ

口コミはユーザー参加型のメディアです。サービス提供側が気付かないような観点での評価を得られるうえ、リアルな声による高い説得力で集客力アップを期待できます。

中には施設側が自由に掲載施設を追加できるタイプのメディアもあるため、人気メディアに自社の施設や観光スポットを登録しましょう。

代表的な口コミサイトは以下のとおりです。

・TripAdvisor(トリップアドバイザー)
・Yelp(イェルプ)
・大衆点評

国によってメディアごとの閲覧数が異なる点も考慮して登録メディアを選ぶと、ターゲットに最適なアプローチができます。

ただし、それらはあくまでユーザー主体のメディアとなるため、施設側による口コミ内容の操作・変更はできません。悪い評価が付くリスクもあります。

ブログ

ブログは多くの文字や写真で魅力を紹介できるため、現在も根強い人気があります。人気ブロガーの影響によって売り切れが続出し、店頭から特定の商品が消える現象は日本でも数多く起こっています。

人気ブロガーに協力を依頼することにより、高い影響力と即効性で購買活動を促せる点が大きなメリットです。とくにアジアでは各国に著名なブロガーが多く、グルメや化粧品など幅広いジャンルで訴求チャンスがあります。

注意すべき点は、人気ブロガーの増加によりトラブルリスクも高いことです。契約内容はもちろん、どのような方法やニュアンスで宣伝してくれるのか、こまかな部分の打ち合わせも行いましょう。

SNS

短い文と画像で誰もが気軽に投稿できるSNSは、観光スポットや人気商品などの情報共有の場としても広く活用されています。直感的に感情を発信できる特性から、世界中で愛用される気軽な口コミメディアのひとつです。

国によって人気の高いSNSは異なるため、プロモーションに活用するときはターゲットに合わせたメディアを選びます。

・Facebook
・Twitter
・Instagram

代表的なSNSは、上記の3つです。また、情報の新陳代謝が激しいため発信する内容は常に目新しさが求められることを意識しましょう。

まとめ

訪日外国人に対する情報発信は、インターネットを介したもののほうが届きやすい傾向にあります。ただし、発信者側の視点では気付きにくい難点も多いため、外国人ライターなど第三者の目線を取り入れることが成功の鍵です。ホームページに多言語化を導入する場合も、誤訳されやすい無料ツールは避けたほうがトラブル防止となります。

また、メディアごとに特徴も活用される国も異なる点を考慮することが重要です。発信したいターゲットを明確化し、適切な媒体で情報を届けましょう。

▼出典
1. 国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向」
https://www.mlit.go.jp/common/001285944.pdf

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)