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はじめての翻訳依頼!完成までの流れと失敗しないポイント

(更新日:2021.4.7)

海外企業とのやり取りや海外向けのマーケティング展開を行う際には、日本語を外国語に、または外国語を日本語に直す翻訳作業が必要です。より正確な翻訳を行うために、翻訳サービスの利用を検討している方もいるでしょう。

一口で翻訳サービスと言っても、本格的な翻訳会社もあれば、クラウド上で利用できるサービスもあり、どれを選んだら良いのか分らないという方もいるのではないでしょうか。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリット、翻訳を依頼する際の流れについて解説しますので参考にしてみてください。

翻訳依頼の方法と各方法の特徴

実際に翻訳を依頼する際の流れを説明します。まずやるべきなのは、依頼できるサービスにどんなものがあるのかを知っておくこと、そして、そのなかからピッタリのサービスを選ぶことです。

こちらでサービスの種類と、それぞれの特徴、メリット・デメリットについて確認しておきましょう。

依頼できるサービスの種類

翻訳を依頼できるサービスは、大きく5つです。Webサイトの翻訳を依頼する場合は、この中から選ぶことになります。

■翻訳会社へ依頼する

翻訳を依頼するというときに、多くの方が思い浮かべる方法が、翻訳会社に依頼するという方法でしょう。翻訳全般を請け負う会社なので、安心して任せられるというイメージがあります。

■クラウドソーシングで依頼する

最近では、クラウドソーシングで翻訳を依頼するというケースも増えています。クラウドソーシングに登録した翻訳者の中から料金や納期、依頼内容にマッチした相手を選ぶという方法です。

■機械翻訳を利用する

人を介さずに、機械に翻訳を任せるという方法もあります。最近の機械翻訳はひと昔前よりも翻訳精度が上がっていることから、利用される機会も増えているようです。

■通訳ツールを使う

通訳専用のツールがあるので、それを利用することもできます。多言語に対応している通訳ツールも多いので、複数の言語への翻訳を考えている場合は選択肢のひとつとなるでしょう。

■通訳を雇う

専属の通訳を雇うのもひとつの方法です。通訳者と直接コミュニケーションを取りながら翻訳を進めていけるので、スムーズに多言語化を進めていけるでしょう。

各翻訳サービスに依頼するときのメリット・デメリット・特徴

どんな翻訳サービスがあるのかが分かったら、次はそのなかから自分の依頼内容にマッチするサービスを選ぶことになります。各翻訳サービスの特徴とメリット・デメリットについて解説していきますので、選ぶ際の参考にしてみてください。

■翻訳会社

種類

特徴

メリット

デメリット

翻訳会社

単語や文章をほかの言語へ翻訳する業務を請け負っている会社。

さまざまな案件の実績があり、精度はある程度保証されている。
個人には対応できないような翻訳量が多い案件でも、翻訳会社であれば対応することが可能。
企業なので、翻訳する内容のデータは機密扱いされ、外部に内容が流出する心配がない。

納品までに一定の期間がかかる。
プロの翻訳者に依頼するので、費用も高くなる。

 

■クラウドソーシング

種類

特徴

メリット

デメリット

クラウドソーシング

インターネットを介して、翻訳ができるクラウドワーカーに直接翻訳業務を依頼する。

24時間365日対応しているところが多く、依頼もオンラインですることができるので、時間的な制約がない。
納期に関して、柔軟に対応してもらえることが多く、納品までの期間も比較的短期間。

クラウドワーカーの実績や能力がどれほどなのかが見えづらい。
顔が見えないやり取りになるため、信用性が比較的低い。

 

■機械翻訳

種類

特徴

メリット

デメリット

機械翻訳

コンピューターが行う翻訳作業。
自動翻訳にディープラーニングを活用することによって、翻訳の制度が向上している。

無料で利用できるものが数多くあるので、コストを抑えることが可能。
文章を入力してから数十秒で翻訳されるので、訳文をすぐに手に入れることができる。

直訳に近い表現になりやすく、使用する機械翻訳の種類によっては必ずしも正確な翻訳がされるわけではない。人の目によるチェックが必要になる。

 

■通訳ツール

種類

特徴

メリット

デメリット

通訳ツール

オフラインでも使うことができる通訳・翻訳専用のガジェット。
多言語に対応していて、音声とテキストで翻訳することが可能。

会話することがメインで開発されているツールなので、日常表現に近い翻訳が可能。

通訳ツールの購入に費用が発生する。
ツールによって、複数の意味をもつ単語の翻訳や、主語・目的語が入っていない文の翻訳は正確にできないことがある。

 

■通訳

種類

特徴

メリット

デメリット

通訳

通訳派遣会社などを介して、通訳士を紹介してもらい雇用契約を結ぶ方法。

その場で翻訳してくれるので、リアルタイムで文章やサイトを多言語化していくことができる。
相談しながら文章のスタイルや表記を決めていくことができる。

人件費が大幅なコストとなる。

 

各翻訳サービスのメリット・デメリット、特徴について比較すると、どのサービスが一番ニーズに適しているのか判断することができるでしょう。予算と納期、求める翻訳の精度によって必要な条件は変わってくるはずです。

いずれの翻訳サービスでも、専門分野の翻訳は会社によっては対応不可となっていたり、かなり長い期間を要したりすることがありますので、事前に確認するようにしましょう。

翻訳依頼の際に渡すもの・伝えること

求めている精度で翻訳をしてもらうためには、翻訳してもらいたい文章を渡すだけでは不十分です。ここでは、翻訳依頼の前に準備しておくべきものを紹介していきます。

参考資料

翻訳者が翻訳する際に参考になる資料を用意しておくと、より正確な翻訳をしてもらいやすくなります。とりわけ、医療・医薬・IT・金融・法律・特許などの専門分野の翻訳を依頼する際には、参考資料を用意しておいた方が良いでしょう。

専門分野の翻訳をする際には、ニュアンスの違いなどで意味が大きく違って取られてしまうこともありますので、そうした間違いを防ぐためにも参考資料は必要です。

文体やスタイル

翻訳後の文体やスタイルを指定しておくと、納品された文章を改めて修正する手間を省くことができます。指定する内容は、たとえば以下のようなものがあげられます。

・文体(です/ます調・である調)
・書き方(硬い文章・親しみやすい文章)

翻訳された資料などの用途に合わせて、依頼する際に明確にしておきましょう。です/ます調なのか、である調なのかで印象は大きく変わります。

また、シーンによっては硬い文章よりも親しみやすい文章のほうが適切なこともあります。論文や契約に関する重要な資料などは硬い文章に翻訳されたほうが好印象ですが、商品の紹介ページやパンフレットなどの場合、適度な親しみやすさも必要です。

このように文章全体に関係する指定のほか、自社やプロジェクトのルールなどを考慮した指定も忘れずに行いましょう。

また、使用しないでほしい禁止ワードなども、あらかじめ伝えておかなくてはなりません。表記ガイドや見本となる原稿など、具体的に分かる資料を用意しておくと良いでしょう。

特に複数回にわたって翻訳を依頼する可能性が高い場合は、早期の段階で用意しておくと便利です。

だれが読むものなのか

前述した文体の指定も、より具体的な内容で伝えることが重要です。硬い文章と一口にいっても、単純に言い回しを硬くした程度の場合もあれば、業界独自の専門用語を多用したものもあります。

そのため、依頼時は以下のポイントも必ず明確化しておきましょう。

・だれが読むことを想定しているのか
・専門用語はどのレベルまで使用して良いのか

読む相手を伝えることで、翻訳内容も大きく変化します。専門用語に精通した取引相手とのやり取りで使用するのか、業界に詳しくない企業へ新規開拓のために使用するのかで、専門用語の対処方法も異なるものです。

高品質な翻訳サービスを受けるためには「専門用語の使用の有無」など曖昧な指定ではなく、読む相手や使用シーンも詳しく伝えることをおすすめします。

【依頼をする】翻訳依頼の流れ

Webサイトの翻訳を依頼したときの一連の流れを紹介していきます。

翻訳依頼についての問い合わせ

翻訳をしてもらう会社を決めたら、翻訳についての問い合わせをします。依頼から納品されるまでの日数、依頼する文書の翻訳料金、納品後のアフターフォローデータの形式などについて確認しておきましょう。

見積もりを依頼する

大まかな納品予定日、翻訳料金を聞いて納得ができたら、原稿を送って正式な見積もりを依頼します。見積もりの際には、どんな種類の文書か、何語から何語に翻訳するのか、ワード数(何語)など確認事項がたくさんありますので、事前に依頼内容をまとめておくと良いでしょう。

翻訳開始

見積もりをしてもらい、料金と納品予定日時に問題がなければ契約が成立となり、翻訳が始まります。

納品・確認

指定されたファイル形式のデータがメールで送付されるか、プリントアウトしたものが郵送されてきます。届いた訳文を読んで、内容が依頼したものに則しているかどうかを確認していきましょう。

納品とともに代金の請求書が届くのが一般的ですが、個人で依頼している場合は、翻訳会社から前払いを求められることもあります。

修正依頼

訳文を読んで、修正すべき箇所がある場合は修正依頼をします。契約に修正対応が含まれている場合は、翻訳料金の範囲内で行われるでしょう。ただし、大幅な修正や複数回に及ぶ修正を依頼する場合は、翻訳者に追加で料金を支払う必要が生じることもあります。

翻訳依頼を失敗しないためのポイント

依頼する翻訳会社や翻訳者によっては、イメージどおりの仕上がりにならない場合があります。しかし、必ずしも翻訳会社や翻訳者のレベルに問題があるとはいえず、依頼者側にもなんらかの原因が隠れている可能性も考えられます。

たとえば、前述したような資料や指定内容が不十分だった場合は、高レベルな翻訳サービスを提供している会社でも、希望しているような翻訳にならないかもしれません。

インターネット上の無料翻訳ツールと異なり、個人や会社へ依頼する翻訳はコストが生じるものです。事前に徹底した対策を行い、無駄なコストをかけないようにしましょう。

この項目では、翻訳依頼で失敗しないための5つのポイントについて紹介します。

トライアル(お試し)翻訳を活用する

本格的な依頼を行う前に、翻訳会社の質やレベルを確認することが重要です。翻訳会社の中でも、文章の質には違いがあります。料金に見合った翻訳サービスを提供してくれるかどうか、契約前に必ず確認しましょう。

翻訳会社のホームページに翻訳例が掲載されている場合もありますが、おすすめの方法はトライアル(お試し)翻訳を依頼することです。

一部の翻訳会社では、短めの文章を格安あるいは無料でお試し翻訳してくれるところが存在します。トライアル翻訳を依頼することは、以下のメリットがあります。

・自社に合う文体・翻訳内容か分かる
・希望している仕上がり・レベルなのかどうかチェックできる
・原稿のやり取りや作業フローをひととおり体験できる
・対応スピードや請求方法も分かる

翻訳された文章の硬さや言い回しなど、ニュアンス的な部分を確認するには、実際に翻訳を依頼することが最も効果的です。自社に合う文体か、仕上がりや翻訳者のレベルとあわせてチェックできるのは、トライアルならではのメリットです。

また、実際に短い文章とはいえ依頼を体験することで、原稿のやり取り・納品・請求までの流れを体験できます。対応スピードや請求方法など使い勝手の良し悪しも把握できるでしょう。

余裕をもったスケジュール

スピード対応可能としている翻訳会社もありますが、基本的に依頼スケジュールは余裕をもって設定することが重要です。

納期まで十分な余裕があれば、以下のメリットにつながります。

・翻訳のクオリティが高くなりやすい
・内容について正確に確認できる
・余分な料金を支払わずに済む

スピード対応を求めた場合に比べると、丁寧に翻訳を行えるスケジュールを組んだほうが翻訳のクオリティも高くなる傾向があります。

また、長文や専門用語の多い複雑な文章の翻訳を行う場合、こまめな内容のすり合わせが必要です。納期までが短いと十分な確認を行う余裕がなく、希望に沿わない仕上がりになることがあります。

十分な確認時間が確保できれば、文体や言い回しなどもしっかりと打ち合わせできるため、用途に合った文章に仕上がります。

スピード対応や修正依頼に対する追加料金を支払う必要がないため、結果的に最も安価に翻訳サービスを受けることになる点も、大きなメリットです。

原文に間違いがないかチェックする

条件をしっかりと取り決めて余裕のあるスケジュールで翻訳依頼しても、満足できる仕上がりでなかった場合は、渡した原稿そのものに原因がある可能性が考えられます。

これは外国語から日本語へ翻訳する場合も、日本語から外国語へ翻訳する場合も、どちらのケースでも起こり得ることです。

外国語の原文を確認することは難しいかもしれませんが、日本語を外国語に翻訳してもらうときは、事前に原稿を確認しておく必要があります。

・漢字変換を間違えていないか
・主語は明確か
・誤解されるような言い回しはしていないか

上記を基準に、原稿をチェックしてみましょう。

日本語の原稿を外国語に翻訳する際は、仕上がった原稿を見ても正しく翻訳されているかどうかわからないことがあります。翻訳された文章の間違いに気付かなければ、そのままトラブルの原因となることもあるでしょう。

また、間違いのある原稿は作業効率を悪化させたり修正料金がかかったりと、余分なコストにもつながります。

翻訳会社・翻訳者の得意な分野を把握しておく

同じ言語での翻訳でも、翻訳会社・翻訳者ごとに得意な分野は異なります。ホームページや翻訳例などを参考に得意な分野・言語・対応可能範囲を確認して、自社の要望に合ったところに依頼しましょう。

また、社内に「専門知識を有しているうえ多少の外国語能力ならもっている」という社員が在籍している企業もあるでしょう。コスト削減目的も兼ねて、このように専門知識を有する自社の人材に翻訳を依頼するケースは珍しくありませんが、おすすめできない方法です。

「専門知識があるから」「多少の外国語なら理解できるから」といっても、現地の人間特有の言い回しなどを理解していなければ、正しい翻訳にならない可能性があるからです。

クオリティを重視するのであれば、必ず専門的な対応ができる翻訳のプロに任せましょう。

サービス内容をチェックする

余計なコストや依頼時のトラブルを防止するために、サービス内容もあらかじめ隅々までチェックしておくべきポイントです。

たとえば、以下の確認点があげられます。

・見積もり料金の内訳
・リライトや校正の条件
・ネイティブチェックの有無
・納品後のサポート内容

翻訳会社やプランによっては、見積もり料金の中にリライトや校正、ネイティブチェックが含まれていないこともあります。

見積もり料金に含まれていない場合、修正など対応を依頼する度に追加料金が生じてしまうため、コストが膨れあがりかねません。納品後のサポート内容とともに、必ず見積もり料金の内訳や各種サービスの有無・条件は事前に確認しておきましょう。

まとめ

翻訳を依頼する際の流れについて解説しました。まずは、各翻訳サービスのなかからどのサービスを利用するかを決めるようにしましょう。翻訳を依頼する前には必要な資料などを準備しておくことも忘れないようにしてください。

実際に依頼する場合は、基本的にこちらの流れに沿って翻訳が行われるため、ゆとりをもって依頼するようにしましょう。

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(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)