英語メールに活用できるツールと円滑なコミュニケーションのコツ

海外の支社や取引先にメールを送るときは、きちんとした英語力が求められることがあります。近年は日本国内でも英語でのコミュニケーションを推奨する企業も増え、さまざまな場面で英語力が必要となっています。

口頭での簡単なやり取りであれば、短い単語を駆使すればある程度は通じるものです。しかしビジネス相手への正式なメールとなると、単語を羅列したメールは悪い印象を与えることもあるでしょう。

ここでは、英語でメールを送るときに注意すべきポイントや簡単な例文をご紹介します。

機械翻訳だけでは英語メールの内容を理解しきれない理由

英語が苦手な方の中には、インターネットサイトなどの無料翻訳ツールを活用してメールを書こうとする方も多いのではないでしょうか。いわゆる機械翻訳と呼ばれる多くの翻訳ツールは、単語を調べるうえで非常に役立つ反面、文章作成となると途端に精度が落ちることが多いです。

そのため、英語でのメールを機械翻訳のみを頼りに書く際は注意が必要です。

誤訳される可能性が高い

機械翻訳を利用したときに最も起こるトラブルは、誤訳です。機械を利用すると正確な答えが出るイメージをもっている方もいますが、実際には以下のような理由で正確ではない文章を作成してしまうことがあります。

・複数の意味をもつ英単語がある
・文法が異なっている

たとえば日本語の「窓の外が明るい」と「専門分野に明るい」の「明るい」が異なる意味をもつように、英語でも同じ字面で前後の文章で意味が異なる言葉は少なくありません。

Aの意味のつもりで書いていても、Bの意味をもつような文章に翻訳されてしまえば、伝えたい内容は正しく伝わらないでしょう。

日本語は、多少文法を間違えていても正確に伝わる特性をもっています。ですが、英語では機械翻訳にかけても、文章的に正しくない場合は意図した文章にはなりません。

これらの事情により、使い方によっては誤訳が発生してしまうことも少なくないのです。

文化の違いまではくみ取れない

文化の違いを考慮したり、前後の文章からニュアンスを読み取ったりすることは、機械翻訳にはできません。日本固有の「アニメ」などの単語や「プリプリした食感」のような擬音など、翻訳が難しい用語が多いことも理由のひとつです。

実はプロの翻訳者・通訳者でも、文化の違いによって誤訳することがあります。原因の多くは翻訳者・通訳者の実力不足もしくは文化への理解が不十分だったためです。

人間でも誤訳の要因となる文化の違いを、初めから可能性として含めていない(入力されたデータのみで翻訳する)機械翻訳では、誤訳を招く可能性は高まります。

英語メールでうまく相手とコミュニケーションを取る4つの方法

英語でメールを書くときは、いくつかのポイントをおさえるだけで好印象な内容にすることができます。うまくコミュニケーションが取れれば、お互いの信頼関係を構築でき、次のプロジェクトや受発注にもつながるでしょう。

この項目では、英語メールを作成するうえで意識すべき4つのポイントをご紹介します。

1.ツールやサービスを活用する

最適なツールを選ぶことで、自らの英語力に自信がない方も好印象な英語メールを簡単に作成できるでしょう。

翻訳してくれるツールは、機械翻訳のほかにもさまざまなツールがあります。機械には難しいニュアンスのカバーもできる、人間による有料の翻訳サービスもおすすめです。専門性の高い言語を熟知している翻訳者であれば、一歩踏み込んだ内容の交渉もメールに盛り込むことができるでしょう。

2.複数の話題を詰め込み過ぎない

メールの内容はシンプルなものとなるよう、整理すべきです。日本語でもらったメールを想像してみましょう。複数の話題が盛り込まれているメールは、どの話題が最も重要なのか判断しにくく、処理を後回しにされてしまいがちです。

英語でメールを作成する場合も、相手が重要な情報を即座にピックアップできる内容を心がけてください。基本的には、以下のポイントを意識すると分かりやすいメールが出来上がります。

・ひとつの話題に絞る
・1文に複数の情報を込めない

本文はメール件名に記入する話題のみを取り扱うよう意識しましょう。忙しいときは件名を見て優先順位をつける人も少なくないため、複数の内容を盛り込むと返事が遅くなる原因にもなります。

1文は、ひとつの情報のみで構成します。日本語でも複数の情報を盛り込むと、理解が難しくなるものです。苦手な英語ともなれば、さらに誤解を生みやすくなりかねません。

3.主語を明確にする

日本語と英語の大きな違いのひとつが、主語の使い方です。日本語はある程度主語を省略しても意味が通じますが、英語では通用しません。

主語を省略することは、英語ではほぼないと言って良いでしょう。日本語に翻訳するとしつこく感じる程度に、主語を盛り込むことを意識してください。

また、単語や熟語の省略も避けるべきです。主語と同じく、意味がまったく通じなくなってしまうおそれがあります。仮に通じたとしても、相手にラフな(ビジネスに相応しくない)印象をもたれてしまっては、マイナスにしかなりません。

4.定型フォームを意識する

英語でメールを作成する場合も、難しく考える必要はありません。日本のビジネスメールと同様に定型フォームに当てはめて考えましょう。

基本的な構成は、以下のとおりです。

・あいさつ
・相手を心遣う一文(感謝・祝辞・謝罪など)
・メールの目的
・相手への依頼内容
・締めの言葉
・署名

初めてメールする相手には自己紹介を加え、トラブルなど謝罪を必要とする相手には問題の説明や謝罪の言葉を加えます。上記の定型フォームを軸に、用件や状況に応じて内容を整えると立派なビジネスメールの完成です。

ビジネスシーンでよく使われる英語メールの例文

最後に、ビジネスシーンで使われることの多いフレーズをご紹介します。

前述した定型フォームで利用できる内容をメインにまとめました。英語メールを作成するときの例文としてぜひ活用してください。

件名

用件に応じて、複数のフレーズを使い分けます。

打ち合わせのお礼やお願いなど日付が関係する場合は、件名に日付も入れると好印象です。イギリス式とアメリカ式では日付の書き方が異なる点に注意してください。

用件別の件名の書き方は、以下のとおりです。

問い合わせする場合

気になる商品やサービスについて問い合わせする場合は、「Inquiry about~(~についての問い合わせ)」を活用します。

・価格についての問い合わせ

Inquiry about Price(Inquiry about Costでも可)

PriceとCostのどちらを使用しても問題ありません。ほかにも新商品(New Product)について問い合わせるときにも使用できるフレーズです。

依頼する場合

何かを依頼するときは、「Request for~(~の依頼・お願い)」で通用します。見積りやサンプル提供のほか、請求時にもお支払いのお願いとして利用できます。

・お支払いのお願い

Request for Payment

・見積り依頼

Request for Estimate / Request for quotation

資料(Product Documents)を送ってほしいときも、こちらを活用しましょう。

確認する場合

取引内容など確認する事項がある場合は、「~ Confirmation on ~(~の~についての確認です)」が適切です。on部分はforでも構いません。

・〇月□日の打ち合わせについての確認

Meeting Confirmation for〇 □th

アポイントの確認のほか、日付の位置に商品番号などを入れることで特定の商品やサービスについての仕様確認や注文内容確認にも使えます。

感謝を伝える場合

お礼のメールは、件名で何についてのお礼を伝えたいのか分かるように配慮しましょう。基本的な構成は「Thank for~(~をありがとうございます)」を使用します。

・メールのご返信ありがとうございます

Thank You for Your Reply

先日の打ち合わせに対するお礼メールはもちろん、受注に対するお礼を伝えるときも同様のフレーズが活用できます。

謝罪する場合

トラブルが起こったときに重要となる謝罪メールも、お礼メールと同じく件名で何について謝罪しているのか分かるように書きましょう。基本フレーズは「Apologyfor ~(~についてのお詫び)」です。

・ご返信遅れまして申し訳ございません

Apology for My Late Reply

このように、問い合わせに対する返信が遅れた場合にも使用できます。納期遅れや不良品の対応時も同じフレーズで問題ありません。

宛名

次は宛名を記入しますが、必ずしもメールを送る時点で相手の個人名が分かっているとは限りません。

代表の連絡先へメールを送信する場合もあれば、個人アドレスへ送信することもあるでしょう。担当者が分からないときの宛名の書き方についてもご紹介します。

担当者名が分かる場合

担当者名が分かるときは、個人名を記入します。注意点は、相手の性別によって書き方が異なる点です。

・男性

Dear Mr.〇〇,

・女性

Dear Ms.〇〇,

性別とあわせて注意したい点が、名前の後につける,(カンマ)です。日付表記と同様にイギリスとアメリカで形式が異なっており、相手がイギリス式の英語を使用する場合は:(コロン)がおすすめです。

性別が不明な場合は、「Mr./Ms.」と書くと失礼にあたりません。

担当者名が不明の場合

営業メールを送るときなど、担当者名が分からないときは状況に合わせた書き方をしましょう。

・男性

Dear Sir,

・女性

Dear Madam,

・性別不明

Dear Sir/Madam,(Dear Sir or Madamでも可)

・部署名・役職のみ分かる場合

Dear ○○(特定の部署名・役職),

ほかには「To whom it may concern,(ご担当者様)」とシンプルに記入する方法もあります。

本文

本文も簡単なフレーズを知っていると、残りは適切な英単語を組み合わせるだけでビジネスメールが完成します。

押さえておきたい本文のポイントを、構成順にご紹介します。

挨拶

・初めての相手の場合

Dear Mr.(Ms.) 〇〇(相手の姓を使う),
To whom it may concern,” “Dear Sir/Madam(相手の名前が不明などの場合),

・何度も連絡している相手の場合

Hello ○○,(相手のファーストネーム)もしくはHi,○○

初めてメールを送る相手には、挨拶とともに簡単な自己紹介も記入しましょう。自分の部署名や業務などで十分です。

面識のある取引先にThank you for your patronage.(お世話になっております)と挨拶しても間違いではありませんが、かえって相手を不快にさせる可能性がある点に注意してください。

伝えたい要件がある場合

・~の件でメールを送らせていただきました。

I am writing this e-mail to~.

このメールの目的は○○です、と伝えるThe purpose of this e-mail is to~.も同様に使えます。

感謝を伝えたい場合

何について感謝しているのか、を伝える文章にします。

・お返事ありがとうございます。

Thank you for your reply.

・アドバイス頂き、本当に感謝しております。

Thank you for your opinion.

謝罪したい場合

トラブルに対する謝罪のほか、提案や要望を断るときなどにも活用できるフレーズです。

・すぐにお返事することができず、本当に申し訳ありません。

I really apologize that I was not able to reply your message soon.

・申し訳ございませんが、あなたの提案をお受けすることはできません

Unfortunately, we decided not to take your offer.

結び

最後は結びの挨拶で本文を終えます。相手に次の行動(返信など)を求めるときは、それらを書くことで結びとなります。

・お返事お待ちしております。

I’m looking forward to hearing from you.

・ご検討よろしくお願いします。

Thank you for your consideration.

Thank youやBest regardsで締めくくると、ビジネス向き英語メールの完成です。

まとめ

英語メールは無料の翻訳ツールなど、いわゆる機械翻訳では誤訳のおそれがあります。単純な要件であれば問題ありませんが、重要な案件についての確認や謝罪メールにおいては、相手との関係に亀裂が生じる可能性もあり、使用には注意が必要です。

人間のチェックが入る翻訳サービスなど、機械翻訳とは異なる翻訳ツールやサービスも近年は増えています。大事なメールを英語で送るときは、そのような誤訳リスクの少ないものを活用することをおすすめします。

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(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)

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