公開日:

最終更新日:

在留外国人労働者の現状と将来性

在留外国人を雇用する企業も増えてきていますが、言語や文化の壁が課題となることも少なくありません。そのため、まだ外国人労働者の雇用に動いていない経営者の中には、不安に感じている部分もあることでしょう。今回は、在留外国人労働者の現状と課題、また将来性について解説します。

在留外国人労働者の現状と問題点

年々増加している在留外国人の労働者。ここでは、現状と在留外国人を雇用して生じやすいトラブルについて解説していきます。

在留外国人労働者の現状

近年、日本における外国人労働者は増加しており、2018年には146万人を上回りました[1]。この数字は、2007年に外国人労働者の届出が義務化されて以来、過去最高を更新したことを表します。

2010年~2012年まで在留外国人労働者は60万人台で推移していましたが、2013年あたりから急激に増え、2018年までの5年間で74万人以上増。さらに、この10年間の推移では、外国人労働者が3倍になっています。

2018年の就業者は6,664万人で、その内の146万人が在留外国人だということは、45人に1人が外国人労働者ということです[2]。

コンビニや飲食店などのフランチャイズのお店では、外国人の店員を見ない日はないというくらい、外国人労働者は身近な存在となっています。また、製造業や卸売業・小売業でも外国人労働者は活躍しているのが実情です。

▼出典
1. 厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成30年10月末現在)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03337.html
2. 総務省統計局 労働力調査(基本集計)平成30年(2018年)平均(速報)結果の要約
https://www.stat.go.jp/data/roudou/rireki/nen/ft/pdf/2018.pdf

外国人を雇用して生じやすいトラブル

雇用主、外国人労働者双方が、入管法について同じ理解をしていないと、ストライキなどのトラブルに繋がることもあります。在留外国人を採用する際には、就労ビザや在留資格に問題はないか、日本の制度を理解しているか、労働条件に納得しているかなどを確認するようにしてください。

お互いが入管法を理解し、労働条件で納得していると、トラブルに発展していく確率を低く抑えることができるでしょう。

また、現場での言葉の壁や文化の違いによる従業員同士のトラブルも、在留外国人を雇用することで起こりやすい問題のひとつです。

雇用する外国人労働者に合わせた業務マニュアルを準備していなかったり、口頭での指示だけではうまく意思疎通ができなかったりする場合は、業務に支障をきたすこともあります。

また、文化や宗教が違う在留外国人が同じ職場で働いていると、その文化や宗教が互いに理解できていないことで、トラブルの引き金になってしまうこともあるかもしれません。

在留外国人の受入に将来性はあるのか?【受け入れのメリット】

外国人労働者を雇用する場合は、トラブル回避のために受け入れ側が対策を講じておく必要があります。そこで気になるのが、在留外国人の受け入れに将来性があるのかという点です。

外国人雇用が今後どう進んでいくのか

前述したように、外国人労働者の数はどんどんと拡大しています。その背景にあるのが、少子化にともなう日本の人口減少です。

2020年1月1日現在、日本の総人口は1億2,598万8,000人で、ピーク時の2008年12月の1億2,810万人から210万人以上も少なくなっています[1]。

内閣府の資料によると、日本の人口は2030年には1億1,913万人、2050年には1億192万人と減少していき、2055年には総人口が9,744万人と1億人を切るとのことです。

年齢階層別の人口比では、65歳以上の高齢者が占める割合が徐々に増えていくのに対し、15歳~64歳までの人口は減少していくことが予想されています[2]。

日本人の労働力が減っていくことが予想されていますので、それを補う在留外国人労働者の力が必要となるのです。

現在でも在留外国人労働者を受け入れている企業は数多くあります。しかし、将来的には外国人労働者が占める割合がより高くなったり、いままで外国人を採用してこなかった企業も採用に踏み切ったりすることもあるでしょう。

▼出典
1. 総務省統計局 人口推計
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/index.html
2. 内閣府 第2章 人口・経済・地域社会の将来像
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/future/sentaku/s2_1.html

外国人採用の受け入れのメリット

外国人労働者を受け入れる一番のメリットは、なんといっても労働不足の改善をすることができるということです。ここ数年日本では、新卒採用の売り手市場になっていて、企業側は優秀な若い人材を確保するのが難しくなっています。

とりわけ、地方では若い人材の確保が厳しい状況が続いていますが、海外からの若い人材を受け入れることで、そうした穴を埋めることが可能です。

外国人労働者を受け入れるもうひとつの大きなメリットが、グローバル化への対応が可能になるということ。海外への進出を考えている場合、事前に進出予定地出身の人材を採用しておくと、そこに進出したときに現地とのパイプ役を果たしてもらうことができます。

現地の商習慣や慣習について知ることができますし、精度の高い市場調査を行ってもらうこともできるでしょう。

また、外国人が多く利用する宿泊施設、観光施設、飲食店、家電量販店などでも、外国人労働者を採用することで、外国人へのサービス向上につながることもあります。

在留外国人の未来をつなぐ対策

在留外国人を採用することで、労働力不足を解消したり、グローバル化への対応が可能になったりします。ただし、そうした恩恵を享受するためには、採用する企業側も、しっかりと外国人労働者の雇用対策をしておかなければなりません。

在留外国人を雇用するためにできる対策

在留外国人労働者の仕事への意欲を向上させるためには、労働条件に納得してもらう努力をすることが必要不可欠です。

適切な労働条件を提示するとともに、外国人労働者が日本の生活に慣れることができるようにサポートすることも必要になってきます。異国の不安感を払しょくするため、生活面を充実させる取り組みも積極的に計画していくと良いでしょう。

地元のイベントに会社として参加したり、地元の住民との交流イベントを企画したりすることで、地域に溶け込みやすくなり、日本で生活することの不安が軽減されるものです。

コミュニケーションの対策【言語の壁は高い】

外国人労働者を採用するかどうかを決定する前に考えておかなければならないのが、言語の壁にどう対応するかということです。

厚生労働省がまとめた外国人雇用状況によると、外国人労働者の国籍別で最も多いのが中国で、次いでベトナム、フィリピンとなっています。近年、労働者の増加率が高い国として挙げられるのは、ベトナム、インドネシア、ネパールです。

これらの国の言語はそれぞれ異なるので、受け入れる企業側でそれぞれの言語に対応するというのは現実的ではありません。

なので、コミュニケーション対策としては、外国人労働者に日本語能力を身につけてもらうというのが現実的です。そのためには、日本語教育を会社で実施する、日本語教室に通えるように教育支援を行うなどが求められます。

日本人社員との間で最低限のコミュニケーションができるレベル、日本で生活していく上で困らない程度の日本語能力を身につけられるようサポートしましょう。

会社で日本語教育を実施する場合、コミュニケーションがスムーズにできない段階では、通訳サービスを利用することも検討してみましょう。

クラウド通訳(https://optage.co.jp/co-creation/crowdtsuyaku/)では、英語・中国語・韓国語・タイ語・ポルトガル語の5カ国語に対応しています。

外国人労働者の国籍が違っても“通訳さん”をとおして対応することが可能なので、職場でのスムーズなコミュニケーションに役立ちます。在留外国人労働者とのコミュニケーション対策として、導入を検討してみてください。

まとめ

今後、ますます少子化が進み、日本人の労働力が減少すると、日本人の雇用対策だけではなく、在留外国人の雇用も視野に入れた対策が求められます。

在留外国人の雇用にともなうトラブルが生じやすいことも事実ですが、あらかじめ対策を講じておくことで、トラブル回避も無理ではありません。

将来的な必要を見越して、今のうちから外国人労働者を受け入れるための職場環境づくりをしておくなら、いざというときに役立つことでしょう。

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)