在日外国人の国別の数とその中で多い在留資格について

2019年までを振り返ると、在日外国人は増加傾向にあり、2019年末時点で日本には293万人以上の在日外国人が住んでいると報告されています。この人数は前年と比べて20万人以上多く、2019年は在日外国人の数が過去最高を更新しました。

しかし、気になるのは、どの国の人がどんな目的で日本に住んでいるのかということではないでしょうか。そこで今回は、在日外国人の国別の数、その中で多い在留資格について解説します。

在日外国人の国別の数

2020年3月末に発表された、法務省の出入国在留管理庁による資料をもとに、2019年末時点の在日外国人の国別の数を紹介していきます。

国別の在日外国人数のランキング

■第1位:中国 813,675人

中国は10年以上にわたり、在日外国人の国別の数でトップです。2016年まで60万人台でしたが、2017年に73万人、2018年に76万人、そして2019年には80万人を突破。ここ数年で、在日外国人の中に占める中国人の割合がより一層高くなっています。

■第2位:韓国 446,364人

韓国も10年以上にわたり、在日外国人の国別の数で中国に次ぐ第2位をずっと維持しています。ただし、日韓関係の冷え込みによって在日外国人の中に占める韓国人の数は年々少なくなってきているというのが実情です。

■第3位:ベトナム 411,968人

ここ数年で増加が著しいのが、前年と比べて8万人以上増え、増加率が24.5%というベトナムです。2017年にフィリピンを抜いて国別の在日外国人の数で第3位となり、その年以降20%以上の増加を続けています。2020年には、在日外国人の国別のランキングで韓国を抜く可能性は十分にあるでしょう。

■第4位:フィリピン 282,798人

2016年まで国別の在日外国人の数で第3位だったのがフィリピン。在日外国人の国別の数は第4位になりましたが、フィリピンからの在日外国人の数が減っているというわけではありません。フィリピンからの在日外国人は、2018年から1万人以上増加、割合にして4.2%も増えています。

■第5位:ブラジル 211,677人

ブラジルは2009年から2015年まで、毎年在日外国人の数が減っていましたが、2016年を境に再び増加に転じています。前年比の増加率は4.9%で、1万人弱が2019年に新たに在日外国人として登録されました。

■第6位:ネパール 96,824人

在日外国人の国別の上位10ヶ国のうち、3番目に増加率が高いのがネパールです。前年比で8.9%となっています。2009年時点では、ネパール出身の在日外国人は、わずか1万人ほどしかいませんでしたので、この10年でかなり増加してきたということです。

■第7位:インドネシア 66,860人

増加率がベトナムに次いで高いのがインドネシアです。前年と比べて1万人増、増加率は18.7%となっています。

■第8位:台湾 64,773人

台湾として在日外国人の統計が取られ始めた2012年は2万人ほどでしたが、それから毎年4千人ほど増加していて、今では6万人を超えるまでになっています。

■第9位:アメリカ 59,172人

2009年時点から、5万人前後で推移していましたが、ここ数年は千人ほど増加していて、6万人台も近づいてきています。

■第10位:タイ 54,809人

毎年2千人ほどが増加しており、2019年の前年比の増加率も4.8%と比較的高い数値です。

国内で在日外国人が多い地域

在日外国人が最も多いのは東京都で593,458人。全体の在日外国人の20.2%を占めています。

東京に次いで多い地域は愛知で281,153人、3番目が大阪で255,894人です。4番目以降は、神奈川、埼玉となっています。

いずれの地域でも、前年比と比べて増加傾向にあります。

在日外国人の中で多い在留資格

在日外国人が年々増加しているものの、どんな目的のために日本で生活しているのでしょうか。

在日外国人の中で多い在留資格について解説していきます。
今回、紹介する在留資格は以下の6つです。
●永住者
●特別永住者
●留学
●技能実習
●定住者
●技術・人文知識・国際業務

永住者

在日外国人の中で最も多い在留資格が永住者です。2019年末時点で793,164人が永住者の在留資格を持っていて、在日外国人全体の27%を占めています。

在留資格を持っている外国人が永住者の要件を満たすことで、永住者になることが可能です。

永住者になると、ビザ更新の煩雑な手続きが不要になる、国内で仕事を自由に選べるようになるだけでなく、会社の設立などもできるようになるといったメリットがあります。

永住者の取得の要件の主なものは、住居要件、生計要件、素行要件、申請する際のビザ要件の4つです。

住居要件では、継続して10年以上日本に住んでいて、かつ就労資格ビザを5年以上持っていることが求められます。生計要件では、日本で安定した生活を送るための資産や技術を持っていることが証明できなければなりません。

素行要件では、法律を順守しているか、納税や公的年金、公的医療保険の保険料を納めているかどうかが判断基準になります。罰金刑や懲役刑を受けていると、永住権を取得することは難しいです。

申請する際のビザ要件とは、ビザの期間が3年以上あるかどうかということ。ビザの期間が1年しかない人は、ビザ要件を満たしていません。

特別永住者

1991年に施行された、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法、通称「入管特例法」によって定められた在留資格を持つ人のことです。

特別永住者という在留資格は、第二次世界大戦の終戦前に日本国籍を有していた在日朝鮮人・韓国人・台湾人とその子孫の日本への定住を考慮して作られました。特別永住者は、日本人と同じように働いたり、日常生活を送ったりすることができます。

日本に生活基盤があり、過去に日本国籍を有していたということから、特別永住者には、永住者の審査基準である生計要件、素行要件が適用されていません。

つまり、特別永住者については、安定した生活を送るための収入がなかったり、犯罪歴があったりしても、日本に住み続けることができる権利が法律で認められています。

留学

日本の大学、短期大学、高校、専修学校、中学校、小学校の留学生に与えられる在留資格です。留学の在留資格の場合は、資格外活動許可を受けていない限り、就労は認められていません。

在留資格別で留学は永住者、技能実習に次いで3番目に多い在留資格となっています。2019年末時点で345,791人の留学生が日本で生活していたということです。

技能実習

在留資格別で永住者に次いで多いのが技能実習で、2019年末時点で410,972人が技能実習生として日本に滞在していると報告されています。在留資格の中でとりわけ増加率が高く、前年比で25.2%も増えています。

技能実習の在留資格は、日本の技術を学んで母国で役立ててもらう外国人技能実習制度に基づいたものです。技能実習の在留資格は、技能実習1号・技能実習2号・技能実習3号に分けられています。

■技能実習1号

技能実習の1年目の在留資格で、原則として最初の2ヶ月は座学で講習を受けることになっています。この期間は雇用関係が発生しません。講習後に、技能実習生の受入企業との間で雇用関係が発生し、10ヶ月技能実習1号として実習することになります。

■技能実習2号

技能実習の2、3年目の在留資格。技能実習1号から技能実習2号に移行するためには、学科と実技による技能評価試験に技能実習生が合格することが求められます。技能実習2号で対象となる職種は、送出国のニーズがあり、公的な技能評価制度が整備されている職種です。

■技能実習3号

技能実習の4、5年目の在留資格。技能実習2号から技能実習3号に移行するためには、実技による所定の技能評価試験に技能実習生が合格することが必要です。対象となる職種は、技能実習2号に移行する際の職種と同じものになります。

定住者

日本での居住を認められる特別な理由がある外国人に法務大臣が与える在留資格です。活動の制限がない定住者ですが、一定の在留期間を指定して居住が認められているという点が、永住者と異なっています。

定住者として在留資格が認められている外国人で多いのが、ブラジル・ペルーなどの日系人関係、中国在留邦人関係、特定の国の難民、日本人の配偶者であった外国人などです。

技術・人文知識・国際業務

在留資格別で、永住者・技能実習・留学・特別永住者に次いで多いのが、技術・人文知識・国際業務に携わる外国人です。

技術・人文知識・国際業務は、一般に「活動に基づく在留資格」に分類されています。この在留資格には、法律学、経済学、社会学の専門分野も業務や外国文化と関連深い業務や理学、工学、自然科学等の分野の業務もあります。

在日外国人受け入れの今後の方針

日本では、2013年から高度な専門知識や技術を持っている経営者、研究者大学教授、エンジニアなどの高度外国人材の受け入れを促進してきました。また、留学生の活動支援をしたり、IT分野における外国人材の活躍を促進したりする取り組みもしています。

政府は、2020年末までに10,000人の高度外国人材の認定を、2022年末までにその数をさらに20,000人まで増やすことを目指しています。この目標はすでに達成されており、今後も在日外国人の受け入れはますます進んでいくことが予想されています。

今後も政府としては、高度外国人材の受け入れの促進、在留資格手続の円滑化や迅速化などの取り組み[1]を行っていくようです。

まとめ

在日外国人の国別の数と、その中で多い在留資格について紹介していきました。在日外国人の国別では、中国・韓国・ベトナムが多く、この3ヶ国だけで56.9%も占めています。

上位10ヶ国の中で増加率が顕著だったのがベトナムとインドネシアでした。日本政府は外国人を受け入れていく方針ですので、今後も在日外国人の数は増えていくこと
でしょう。

▼出典
1. 首相官邸「外国人材の活躍推進|Society 5.0の実現|成長戦略ポータルサイト」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/portal/foreign_talent/

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)

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