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【訪日外国人のマーケティング】市場の現状やポイントなどを紹介

2019年の訪日外国人の数は、3,188万人で過去最高を更新。それに伴い、訪日外国人の市場規模も、今後さらに大きくなっていくことが予想されていました。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、訪日外国人減少の問題、オリンピックの延期と今後の動向に注目が集まっています。

自粛が続いている現在、訪日外国人市場で考えるべきことは何でしょうか?

今回は、訪日外国人を対象とした新規事業立ち上げの計画を立てている経営者向けに、訪日外国人市場における現状や今後の展望を解説していきます。

このような時期だからこそ、新型コロナウイルス感染症が終息した後のことを考え、準備しておくことが大切です。

訪日外国人を対象としたマーケティングのポイントについてもご紹介しますので、参考にしてみてください。

訪日外国人市場における現状

訪日外国人のマーケティングをする前に大切なのが、市場の現状について確認しておくことです。ここでは、訪日外国人数の推移、日本を訪れる目的を、最新のデータをもとに解説していきます。

訪日外国人数は年々増加

2019年度の訪日外国人数は、3,188万2,100人で、前年比で2.2%増加、過去最多を記録しています。

参考:日本政府観光局(JNTO)https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/index.html

国別で訪日外国人の数を見てみると、中国人や韓国人のアジア人の観光客が多く、中国・韓国・台湾・香港の東アジア4カ国だけで全体の7割を占めているほどです。

アジア地域だけでなく、その他の地域でも訪日外国人の数は増加しています。2018年と比較すると、欧州・北米・豪州全体で11.6%→13.0%に、東南アジア+インドも11.2%→12.6%と増加しています。

前年と比べて、ほぼすべての国が過去最高を記録していますので、新型コロナウイルス感染症が終息し安定すれば、さらに3,500万人、4,000万人へと訪日外国人の数が増加していくことが期待できるでしょう。

訪日外国人の目的

訪日外国人というと、爆買いをする中国人のイメージが強く残っているかもしれませんが、それは過去の話になってきています。

観光庁が作成している「訪日外国人消費動向調査」からも、最近の訪日外国人の旅行は、「モノ消費」から「コト消費」へとトレンドが変化していることが明らかです。

その調査によると、2019年の訪日外国人旅行消費額は1兆2,106億円で、2018年の1兆1,730億円から3.2%増加していますが、買い物代は前年度よりも減少しています。

2018年の訪日外国人旅行消費額の中で、買い物代が占める割合は36.1%(4,235億円)でしたが、2019年には32.6%(3,949億円)と、金額も割合もマイナスになっているのです。

買い物代にかける金額が減少している代わりに、宿泊費・飲食費・娯楽等サービス費での消費額が増加してきています。

コト消費の事例として挙げられるのは、自然体験・伝統文化体験・スキーやカヌーなどのアクティビティ・農業体験・日本の食文化体験・温泉などです。

予約困難な体験プランや参加者が急増している体験ツアーも数多くあり、モノ消費からコト消費への変化がはっきりとみられてきています。

訪日外国人を対象とした新規事業を考えているのであれば、「コト消費」の市場規模が大きくなっていることを念頭にマーケティングを行っていくと良いでしょう。

訪日外国人市場における今後の展望

訪日外国人がどんなところに不安や不満を感じているのかを把握しておくと、マーケティングのヒントを得ることができます。

では、今後さらに訪日外国人を呼び込むために、何が求められているのでしょうか。みていきましょう。

訪日外国人向けのインフラ整備が求められる

観光地としてメジャーな場所であれば、訪日外国人向けのインフラ整備がかなり進んできているかもしれません。とはいえ、「コト消費」の場所となるのは、観光地や観光インフラが整備されたところでないことのほうが多いです。

自然体験や伝統文化体験、農業体験ができる場所は、地方の方が多く、観光インフラの整備がまだまだということもあるでしょう。

訪日外国人が増加しているのであれば、まずは、キャッシュレス対応、フリーWi-Fiの設置、案内の多言語化をして、観光インフラを整えることが大切です。

・キャッシュレス決済に対応する

多くの国では日本よりもキャッシュレス化が進んでいて、日本でもクレジットカードやモバイルでの決済ができるだろうと考えている訪日外国人は少なくないようです。

そのため、キャッシュレス決済に対応していないと、手持ちの現金がないなどの理由で、購入を躊躇してしまう訪日外国人もいるかもしれません。

中国からの観光客が多いということが分かっていれば、AlipayやWeChatなど中国でメジャーなモバイル決済システムの導入を検討してみると良いでしょう。

・フリーWi-Fiを設置する

日本は海外の有名観光地に比べて、Wi-Fi環境が整備されていないと指摘されています。特に、田舎になればなるほど、フリーWi-Fiのスポットを見つけることは難しくなるでしょう。

そこで、訪日外国人の数が増えている場所にフリーWi-Fiを積極的に設置すると、訪日外国人の利便性が向上するので、そこでの滞在が好意的な印象として残りやすくなります。

・案内の多言語化

訪日外国人が日本に来て不安に感じるのが、言葉の壁です。自然体験や伝統文化体験を訪日外国人対象に行うことにしたなら、早い段階で、案内の多言語化に取り組むと良いでしょう。

駅やバスターミナル、船乗り場などの公共交通機関や施設には、ピクトグラムや多言語の表記を付けた案内を設置することができます。

訪日外国人は、そうした案内から基本的な情報を得ることができるので、そこでの言語の不安は軽減されることでしょう。

地方への誘致に期待がかかる

モノ消費からコト消費への変化に伴い、地方に訪れる外国人が増加しています。この機会をうまく捉えてコト消費の場所としてのブランド化に成功すると、地方の活性化にもつながるでしょう。

また、普段外国人が来ないようなところに数多くの外国人が訪れるようになるので、地元の人たちの国際交流の機会が増えることも考えられます。

自然体験や伝統文化体験ができる地方に訪日外国人を誘致して、そこから地方活性化を図るためには、地元の商工会や住民の協力も欠かせません。

訪日外国人を誘致するとともに、どのように周辺環境を整えていくことができるかも、コト消費の場所としてのブランド化を確立できるかのカギを握るでしょう。

訪日外国人のマーケティングをする上でのポイント

訪日外国人からの経済効果を期待するのであれば、日本でのマーケティングだけでなく、訪日する観光客が多い国でのマーケティングも重要になります。

ここでは、どのように訪日外国人にアプローチすることができるか解説していきます。

訪日外国人をフェーズごとにアプローチする

訪日外国人の消費を促すためには、日本への旅行を検討している段階(旅マエ)からマーケティングをすることが大切になってきます。

なぜなら、訪日することを決めた外国人は、その時点で日本に来て購入する商品を決めていることが多いからです。

もちろん、日本に来て観光を楽しんでいる段階(旅ナカ)でも、衝動買いや、ついで買いをしてもらえるように促すことができます。

そのためには、店内を多言語化したりキャッシュレス化をしたりして、購入しやすい環境を整えることが、マーケティングのカギです。

訪日外国人が母国に帰ったあと(旅アト)には、日本滞在の思い出をSNSなどでシェアします。

そのときに、日本で購入した商品のクチコミを拡散してもらえれば、他の訪日外国人の消費を促せるかもしれません。

なので、SNSでの拡散を念頭に置いたマーケティングを意識するようにしましょう。

コミュニケーションの壁を取り除く

訪日外国人向けのマーケティングが成功するかどうかは、コミュニケーションの壁を取り除くことができているかも大きく関係してきます。

お店のSNSやHPを多言語対応して、外国人に興味を持ってもらえれば、お店に訪れてもらう確率を上げることができるかもしれません。

また、メニューや案内板を多言語に対応しておくと、訪れた訪日外国人の言語面でのストレスを軽減することができます。

言語の壁がなくなると、そのお店に対する訪日外国人の満足度も高くなり、リピーターになる可能性が上がりますし、旅アトにSNSで拡散してくれるかもしれません。

訪日外国人を対象にしたマーケティングでは、お店を多言語対応にすることが重要です。

もしも、メニューや案内板の多言語化だけで対応できないようであれば、外国人スタッフを雇用することも検討すると良いかもしれません。

ただし、さまざまな国の訪日外国人が来るという場合は、外国人スタッフを雇うよりも、通訳サービスを利用するほうが効果的です。

オンラインの通訳サービスの「クラウド通訳」であれば、英語・中国語・韓国語・タイ語・ポルトガル語の5言語に対応しているので、ほとんどの訪日外国人に対応できます。

外国人観光客とのコミュニケーションの面で対策を考えておられるなら、クラウド通訳の導入を検討してみてください。まずは、無料体験からお試ししてみてはいかがでしょうか。

まとめ

2019年に訪日外国人は3,188万人と過去最多を更新しており、新型コロナウイルス感染症が終息し安定さえすれば、インバウンド市場は今後も拡大していくことが予想されるでしょう。

訪日外国人向けのマーケティングにおいては、旅マエ・旅ナカ・旅アトとフェーズごとにアプローチするように意識するようにしてください。そうすれば、インバウンドの集客において成功を収めることができるでしょう。

(上記掲載の内容は、掲載日時点のものです。あらかじめご了承ください。)